商業目的で利用する建物を設計するとき、室内にエアコンの設置は欠かせません。窓が少ない設計になる場合があるほか、勤務するスタッフや利用客が過ごしやすいように冷暖房が必須だからです。商業施設で利用されるのは、おもに業務用のエアコンです。業務用は一般家庭用よりも強力な冷暖房機能を持っているため、広い空間でも快適な気温に保つことができます。
これらの機種にはいろいろなタイプがありますが、導入実績が多いのは天井に設置されるタイプです。天井から広範囲に風を送ることで、効率的な冷暖房が可能になります。壁面に設置するタイプもあるので、空間の広さや予算に応じて選択することが大切です。商業施設の設計では、消費電力についても詳細な検討が必要です。
業務用のエアコンは消費電力が大きい傾向にあるので、適切に稼働できるように配電設備を整えます。建築士や電気工事士などの専門家が協力すれば、特に問題が発生することはないはずです。施設が完成したあとは、定期的なメンテナンスについても配慮する必要があります。天井に設置されていると、商業施設の営業時間内にメンテナンスを行うのは難しい事例もあるので、休日や夜間に実施します。
施設全体の管理部門とテナントが打ち合わせをして、適切なメンテナンスを実行することが大切です。先送りしてしまうと、冷暖房の効率が落ちるなどの不具合が生じるおそれがあります。年に数回の実施を早い段階で決めておくと、スムーズな対応ができます。
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